冬の街のイルミネーションが始まる思い出

まず単純に、本当に若い時は「初体験」が怖かったからです。本当に心も体も幼かったです。
また、学生時代はそれなりに男の子達にチヤホヤされるのが楽しくて、特定の誰かの「もの」になりたくなかった、という時期もありました。
もちろん好きな人もできましたが、なぜかそんな人には振り向いてもらえず、逆に言い寄ってくる人はどうも受け入れる気になれない人が多かったので、片思いばかりしていました。
当時は非常に奥手だったので、片思いをしていても、決して相手には好きな気持ちを悟られまいとしていました。
その頃は今思い返しても、自分が精神的に幼く、自己主張も薄く、男性には物足りなく映ったのではないかと思います。
また私は女子高出身者で、男性に対して構えるところがあり、「大人の男性」の習性・価値観についてよく知らなかったのもあります。
そして社会人になってからは、小さな支店が職場となり、圧倒的に出会いの機会が少なくなってしまいました。
振り返ると、彼氏ができなかった期間は「彼氏が欲しい!」という切実な思いと行動力に乏しかった、必死さが足りなかったと思います。

やはり、周りの友人達に次々彼氏ができ、初体験の話を聞いたり半同棲までする子が現れて、焦りを覚えたからです。
月並みですが、冬の街のイルミネーションが始まると、クリスマスまでには彼氏が欲しい!と思ったり、誕生日などの記念日にはさみしく情けない気持ちになりました。
性体験はどうしても怖かったですが、手を触れあったり肩を抱かれたりハグされたり、といったスキンシップに強烈に憧れていました。
少女マンガの読みすぎかもしれませんが、壁に手をつかれて告白される、キスされるといったシチュエーションにも憧れ、いつも妄想していました。
それから女子どうしの恋愛話に全く入れなかったのも、ものすごくさみしかったです。友人達は優しかったですが、彼氏がいないだけで何か自分に欠陥があるような気さえしていました。

社会人になってから何度か異動を経験し、職場の同僚などで時々好意を寄せてくれる人も現れましたが、これまでのように好きな人には振り向いてもらえず、言い寄ってくれる人には興味を持てず・・・という日々をくり返していました。
そんな時、「積極的に興味はもてないけどイヤではない」という人からアプローチを受けました。
それまでの私だったら、「本当に好きな人でなければ」と断っていたと思いますが、さすがに切実に彼氏が欲しいと思うようになっていました。
そこで「イヤではないのだから、えいや!で飛び込んでみようかな」と、彼を受け入れることにしたのです。
つき合うのであれば、生理的に受けつけない、というのは絶対にNGでしたが、彼はその点はクリアしていましたし、なんとなく興味をひかれる何かを持っていました。

告白されて付き合いはじめ、数年間の交際期間を経て結婚しました。
その間には遠距離恋愛の期間もありましたが、お互い律儀だったのか、かわりばんこに定期的に会いに行っていました。
今思えば、社会人でお互いそれなりに忙しかったのですが、よく遠距離が続いたと思います。
どちらもベタベタした関係は好きではなく、一人の時間も持ちたい、楽しみたいというタイプだったので、うまくいったのかもしれません。
ですので、すぐに結婚という形にはなりませんでしたが、それまでお互いに充分、友人達とのつきあいや海外旅行、自分の時間、趣味などを楽しめました。
あの「思い切ってえいや!と飛び込んじゃえ」と決めた自分の決断がなければ、今も一人だったかもしれません。
人生にはそんな「えいや!」も必要だな、と今ではいろんな場面で私の教訓になっています。